医療ドラマの人気

さて、今回の話題は全く人気に陰りのない医療ドラマについてです。

まずテレビドラマとして放映された医療ドラマをご紹介していきしましょう。
大変たくさんの素晴らしい作品がありますが、今回ご紹介するのはそのほんの一部となりますことをお許しください。

コウノドリ
「生まれてきたことの意味」「命を授かる奇跡」を丁寧に描きながら、生まれてくる赤ちゃんとその家族の出産後の未来、それに取り組む医療者たちの「未来」を見据えたエピソードを展開していくドラマ。
※TBSのホームページより引用

コード・ブルー〜ドクターヘリ緊急救命〜
日本初にして唯一のドクターヘリをテーマに取り上げたドラマ。
まだドクターヘリの認知度が世間一般に高くない中、配備を促進することを目的とした同法公布後に放送された意義深いドラマ。
※フジテレビのホームページより引用

TOKYO MER~走る緊急救命室~
重大事故、災害、事件の現場に駆けつけ命を救うために危険な現場に勇猛果敢に飛び込んでいく救命救急チーム“TOKYO MER”の活躍を描く物語!
※TBSのホームページより引用

JIN-仁-
ある事件がきっかけで江戸時代にタイムスリップした現代の脳外科医が、自らも幕末の動乱に巻き込まれていく時代劇風医療ドラマ。
※TBSのホームページより引用

PICU 小児集中治療室
「大規模なPICUの運営は極めて困難」と言われてきた北海道で、駆け出しの小児科医が先輩医師と共に、どんな子どもでも受け入れられるPICUを作るため、1秒でも早くPICUに搬送できる医療用ジェット機の運用を可能にするために奔走する姿を描く感涙必至のメディカル・ヒューマンドラマ。
※フジテレビのホームページより引用

ER 緊急救命室
24時間昼夜を問わずあらゆる急患を待ち受ける緊急救命室。
戦場さながらの生死のドラマが展開するハードな現場で、日夜奮闘する人間味あふれる登場人物たちが、様々な成功・挫折・恋愛・別れを経て成長していくアメリカ発のヒューマンドラマ。
※スーパー!ドラマTVのホームページより引用

どうでしょうか。
毎回ご覧になって感動したドラマやご覧なっていないドラマもあったかと思いますが、なぜこれほどに医療ドラマが放送されているのでしょうか。

次はそのあたりを深掘りしていきましょう。

テレビ番組でなぜ医療ドラマが多いのか一言で言うと「健康に関心がある層に医療ドラマは響く」からではないでしょうか。
日本の高齢者人口は増え続ける一方で、超高齢化社会となることはもはや避けられない状況です。
それはつまり、ドラマを見る人々の年齢が全体的に高齢化しているということを意味します。
視聴率という化け物を追い続けていく製作側にとっては、テレビドラマは視聴者の関心事に沿ってテーマが練られていくため、テレビが日々の楽しみとなっている高齢者層はターゲットにしやすいのです。
恋愛、勉強、スポーツなど、ドラマのテーマは数多くありますが、こと高齢者の関心事としてはどれもストライクゾーンのテーマとしては弱さを感じざるを得ません。
今の高齢者が恋愛や勉強、スポーツに打ち込んでいた時代はとうに過ぎており、そのときの状況と今の時代の状況には大きな違いがあります。
ドラマは共感を集めなければ視聴者を呼べないので、高齢者層をキャッチしたいなら高齢者の関心事に寄せていく必要があるのです。

ほとんどの高齢者にとって、健康面の不安はとても身近な問題です。
医療ドラマは当然フィクションですが、自分がいつどこで病院のお世話になるかわからない不安を抱える高齢者にとってはフィクションだと理解していても目が離せないテーマなのです。
そのようにして考えていくと、医療ドラマのニーズが絶えずに残り続けている理由がよくわかると思います。

医療ドラマは視聴者目線に立てば、視聴者のQOL向上やウェルビーイングを叶えるための良き教材的な役割を果たしているのではないでしょうか。
時には専門的なことが出て来て理解が出来なくても、所詮、人によって成される医療行為であればそこには熱い血が通っているものだ!と半ば浪花節的な考えに基づいてご覧になっているのかも知れませんね。
医療に対する期待度が如実に表れているからこそ、医療ドラマへの関心は廃れるどころか、これからも益々向上していくものと感じざるを得ません。
私もフィクションの中にある真実を見逃さないよう、またヒューマンドラマとしても卓越した感動を提供してくれる医療ドラマを、目を皿のようにして観ていきたいと思います。