メディテーションをしてみませんか

さて、今回はメディテーション(瞑想)についてご紹介しましょう!

現代社会において、人とストレスの関係は切り離せない関係と考えている方がおられるかも知れませんが、これからご紹介するメディテーション(瞑想)という手法は、ひとときの間ストレスなど人が抱えているリスキーな部分と人とを切り離してくれるものとして注目されています。

ストレスや社会的孤立のリスクが高まっている時には、自分自身の状態を確認しながら、ストレスの多い思考や感情から精神的に解放される空間を作ることがとても重要です。
冒頭でご紹介したメディテーション(瞑想)を行うことによって、体と心がどのように感じているかに注意を向けることができます。
そしてありがたいことに、お金もかかりませんし、年齢層を問わず、どこにいても実践することができます。

研究によると、メディテーションには様々な健康上のメリットがあります。
メディテーションは高齢者の精神的衰えを遅らせる効果があることが明らかになっています。
また、定期的にメディテーションを行っている高齢者では、集中力の持続時間、自己認識、記憶力などがより高く保たれていることが発表されています。
更に、メディテーションを行うことで、「脳内ネットワーク」を強化することが可能となります。
脳内には、精神を集中するなどといった特定のタスク(仕事や任務)を行う際に活性化するネットワークが存在します。
精神を集中させた状態でメディテーションを行い、これらのネットワークを繰り返し活性化させることで活性状態が保たれて、日常的に他のタスクへ注意を向けることができるようになります。

では、具体的にはメディテーションとはどういったものなのでしょうか?
広義では、メディテーションとは精神を集中させる修練を指します。
メディテーションは1週間に数回、あるいは毎日といった頻度で定期的に行われることが多いです。
メディテーションは、大変柔軟なもので、何を得たいと考えているかに応じて、様々な方法で行うことが可能です。
例えば、テレビを見ている時、コマーシャルの時間になったら音を消し、CMを見る代わりにその数分間をメディテーションに当てることもできます。
自身のスキマ時間を上手に見つけて、その時間を使ってメディテーションに当てることができるため、大変柔軟性に富んで理にかなったものと言えるのではないでしょうか。

それではメディテーションの実践についてご紹介しましょう。
メディテーションは、柔軟性のあるものであり、正しいやり方というものは存在せず、自分に合ったものを実施することが大切だと言えるでしょう。
以下にご紹介する項目は、メディテーションを始めるにあたっての一般的なガイドラインです。
読者の皆さんにとって他にやりやすい方法があれば、これらの手順とは異なったやり方も可能ですので、ご自身で工夫してやってみることで、オリジナルの方法を作り上げることも出来るのではないでしょうか。

まず時間を決めます。
短時間から始めましょう。
1週間に数回、2分から10分間のメディテーションから始めてみましょう。

場所を選んで始める準備が整ったら、快適で静かな、誰にも邪魔されない空間を見つけましょう。

快適な姿勢で座ります。
多くの人は、足の裏を地面に付けて椅子に座ります。
またベッドで枕を支えにしたり、地面の上にクッションを置き、その上に座る人もいます。
どのような姿勢を取るにしても、背筋をまっすぐ伸ばして座ることをお薦めします。
まっすぐ座ることで、体と精神を集中させることができるのです。

そして呼吸に集中します。
目を閉じる、または視線を下げ、意識を呼吸に集中させます。
息を吐き出しそして吸い込むことを繰り返し行いながら、それがどの様に感じられるかということだけに注意を向けましょう。

気が散ってしまっても寛容に対処します。
メディテーションの最中に別のことを考え始めてしまうことがありますが、これはよくあることです。
別の考えをしていると気がついたら、ゆっくりと自分の呼吸に意識を向け直します。

メディテーションを一定レベルへ引き上げるためには、練習あるのみです。
精神を統一し続けられるようになるには時間が必要です。
最初の数セッションでは気が散ってしまうこともあると思いますが、定期的な修練を積むことで、時間の経過とともに、集中力を高めることができます。

繰り返しになりますが、メディテーションには複数のやり方が存在します。
上記でご紹介したガイドラインは始めるにあたっての一般的な手法です。
他のやり方を試してみたい方のために、一般的なメディテーションエクササイズを次のとおりいくつかにまとめました。

○ボディースキャン
これは文字通り、心で体をスキャンする手法です(ゆっくり動くレーザースキャンのような)。
ゆっくり、均一な呼吸をしながら、つま先から始めて、体の各部位がどのように感じているのかに意識を集中させます。
足元の感覚を感じることができたら、次に徐々にふくらはぎ、太ももと意識を集中させる部位を上げていき、最後は頭のてっぺんまでスキャンします。
呼吸を均一に保ちながら、不快感や違和感のある箇所がないか注意を向けます。

○ウォーキングメディテーション(歩く瞑想)
これはじっと座って行うのではなく、歩きながら行うメディテーションです。
いつもよりやや遅めに歩き、歩みに合わせて呼吸を調整し、吸って吐くリズムを見つけます。
例えば、息を吸いながら2、3歩歩き、息を吐きながら3、4歩歩くなど、自分に一番あったリズムを試して探します。
歩く瞑想では、どこへ向かうかについても意識を向けなければなりませんが、あくまでも呼吸と歩みに意識を集中させることが大切です。
意識がメディテーションへ向くことで、車やバイク、自転車、他の歩行者などとの接触事故へのリスクがありますので、外で行う場合には、そういった気遣いのない場所で行ってください。

○ガイド付きメディテーション
ガイド付きメディテーションでは、別の人物がメディテーションセッションの中で何に集中すべきか音声指導してくれます。
こうしたメディテーションは録音や録画された形態で提供されていることが多く、以下のようなサイトで探すことができます。
・YouTube:YouTubeでGuided Meditation for Beginners を検索すると、様々な長さの瞑想が提示されます。
様々な選択肢の中から、ご自分にあったものを見つけてください。
視覚的要素、扱う内容、インストラクターの声など、惹きつけられるポイントは、人それぞれです。
・瞑想アプリ:携帯電話にInsight Timer アプリをダウンロードすると、録画された様々な無料のガイド付きメディテーションが表示されます。
このアプリには、メディテーションの進捗状況を経過観察する機能も含まれています。

○ポッドキャスト
ガイド付きメディテーションポッドキャストには、新しい内容を録音したものが頻繫にリリースされています。
Hay House Meditationは、複数のポッドキャスターがガイドを務めます。
The Meditation Podcastは、特に健康面や精神面での問題を抱えた人向けのメディテーションを扱っています。
ポッドキャストは携帯電話のアプリから、または、パソコンから聴くこともできます。

以上のように、メディテーションを行う方法も多種多様です。
読者の皆さんは、メディテーションによって心の安定から身体の健康を得て、well-beingを叶える道筋を模索することも一考かと思いますので、是非一度正しい方法でトライしていただければと思っています。