流れ星のお話し

さて、今回は夜空を綺麗に流れる流れ星のお話しです。

12月と来年1月には三大流星群と言われている「ふたご座流星群」と「しぶんぎ座流星群」が極大日を迎えます。

まず「ふたご座流星群」ですが、12月14日に流れる個数がピークとなるので13日か14日が観測に適しています。
ただ、今年の観測条件は少し悪く、夜半まではお月様の影響があります。
お月様に邪魔されずに観るには日が変わってからが良いと思われます。
「ふたご座流星群」は最近では三大流星群の中でピーク時では1時間あたり一番多くの個数が観測され、また年ごとでの変化が少なく安定した活動をしています。
観測条件(天気・光害の有無など)が良ければ、ピーク時には観測のベテランであれば1時間あたり100個前後、観測初心者でも50個前後は期待できます。

一方、「しぶんぎ座流星群」は1月4日にピークになるので3日か4日が観測に適しています。
特にお月様の影響はほぼありませんので、運がよければ1時間に20~60もの流れ星が観測できるでしょう。

因みに残るひとつは夏のお盆の頃にピークを迎える「ペルセウス座流星群」です。

さて、天体の動きは日食や月食のように、いつ、どこで、どのような風に観られるかは事前に分かっています。
三大流星群などに代表される流星群も、ピークやざっくりとした特性などは事前に分かっているものの、いつ、どの方向から、どんな感じ(色・光度・スピード等)で、何時から何時までの間にいくつ流れるかまでははっきりと分かりません。
ですから、私は天体事象には珍しいその不確実性が大好きで、「今回はどんな感じかな!」と期待に胸を膨らませて流星群の観測と写真撮影に出かけます。
流星数はあくまでも経験則的で、年によっては桁違いの活発な活動を見せる場合もあるので、ある意味ギャンブル的要素も持ち合わせています。

一般に流星群は彗星活動により放出されたダスト(ちり)が起源だと考えられています。
彗星が太陽に近づきダストを噴出して軌道上に撒き散らします。
そしてその軌道上近くを地球が通ったときにダストが地球に引っ張られ大気とこすれて発光し、流れ星として我々は目にすることになります。

流星は空一面に出現するので、どちらの方角を見てもかいません。
ポイントとしては空が広く見渡せ、市街地の明かりなどが視界に入らない方角を見るといいでしょう。
寝転がって観るのが良いのですが、二つの流星群とも、とても寒さ厳しい季節ですので防寒対策をしっかりとして、風邪をひかないようにしましょう。
結構明るい流星もあるので、天気が良ければ街中の自宅マンションのベランダからでも観られるかも知れません。
また、郊外に観測に出かける場合は、イノシシやニホンザルなどの野生動物にも気をつけましょう。

私は流星群の観測をしているとき、人間の営みの時間軸と宇宙の時間軸の余りにも大きく違うことを思うと、自分自身を振り返ってみて、宇宙に比べて極端に短い人の一生で、1分1秒を大切に思い生きていくことをなおざりにしてきたと反省したりします。
これからはその反省に基づき、定年退職でほぼ人生の三分の二を過ぎ、残された三分の一を如何に充実して過ごすかを自分なりに考え、ウェルビーイングを追い求めて行きたいと考えています。

私の人生は、宇宙の中ではほんの一瞬の事かも知れませんが、一瞬でも流れ星のように光り輝く一生を過ごしたいと願うばかりです。

では、「しぶんぎ座流星群」は、新年早々の流星群です。
寒さに負けず、2022年の幸運を願ってみましょう!