5月病の原因と対策

さて、今回の話題は5月病どう防ぐ?と題して、GWがトリガーとなって引き起こされる乱れた生活リズムを整える4つの対策を紹介したいと思います。
カレンダーで言えば、明日からGW後半となりますが、この話題をお読みいただき楽しいGWとしていただければと考えています。

今年のゴールデンウィークは、コロナ禍の収束には至っていないものの、マスク着用が個人の判断になって初めての大型連休になりました。
平日の1日と2日を休みにして9連休にする方も多いようです。そして休み明けが月曜日となっています。
そう、気になるのは連休明けです。
毎年連休明けには、体調を崩したり、気持ちが落ち込んだりといういわゆる世間でよく言われている5月病を起こす方が増えます。
5月病は適応障害の一つと言えますが、今年は特に、行動制限の緩和で久しぶりに海外を含め旅行などで過ごす方も多いと思われますので、仕事や勉強に戻る時の適応がうまくいくかどうかが大変心配になります。

■連休明け不調の原因と対策
連休明けに不調を起こす要因は、生活リズムの乱れにあります。
休みの間、夜遅くまで起きていて朝起きるのが遅くなることで生活リズムが時間軸で言えば後退しやすくなります。
こうした状況からまた仕事に戻ろうとしても時差ぼけのような状態に陥り、胃腸障害や集中力低下などが起こりやすくなります。
ですから不調を興さないようにするためには、休み前の普段の生活リズムへ素早く戻すことがポイントになります。

対策① 起床のズレは2時間以内にしましょう!
連休が終わる数日前から、起床時間を普段どおりに戻すことが必要です。
仕事や学校のある平日と同じパターンにします。
休み中も普段のパターンより2時間以上遅くならないようにすると生活リズムは乱れにくくなります。
夜眠れないから朝起きられないという方は、まずは朝早く起きることを目指しましょう。
朝起きたら窓を開けて太陽の光を浴びてください。
朝に太陽の光を浴びることで脳の松果体から睡眠を導入するホルモンのメラトニンが放出され14~16時間後に自然に眠たくなります。
朝起きて太陽を浴びた時間に合わせて夜に眠たくなるのです。
海外で過ごした方は特に時差ぼけから素早く回復するには、朝の起床時間を平日の起床時間に戻すことが必要となります。

対策② 散歩や運動で身体を動かしましょう!
昼間に身体を積極的に動かすことで適度の疲労感から寝つきがよくなり睡眠の質が改善します。
また自然の中でリラックスして過ごす時間を作ると、自律神経の調整を行うことができ普段のストレスを改善できます。
意識的にストレッチしたり呼吸を深くして体を緩めるようにすることも効果的といえるでしょう。
スマホで歩数をカウントし記録したり、腹筋運動やスクワットの回数を記録したりすることなども、運動のモチベーションを高めてくれます。

対策③ 昼間も太陽の光を浴びましょう!
太陽の光に含まれるバイオレットライトを浴びると網膜にあるオプシン5という受容体が活性化されます。
このオプシン5は脳機能に影響することが報告され、うつの予防などに効果がある可能性が示唆されています。
また網膜のオプシン4という受容体は、太陽光に含まれるブルーライトに反応して生活リズムのコントロールに影響を与えています。
朝だけでなく、昼間もたっぷり日差しを浴びるようにすると生活リズムのキープに役立ちます。

対策④ 食事時間を一定にしましょう!
休み中は食事時間が不規則になりがちです。
食事時間を決めていつも通りに過ごすことで、生活リズムが整いやすくなります。
特に海外で過ごした方は、食事時間を整えることで胃腸の働きが整い時差ぼけを回復しやすくなります。
休み明け前日まで外出していて、食事内容においていつもと違うメニューや量を楽しむ場合であっても、食事時間だけはなるべく一定にするといいでしょう。

■今年の5月病のリスク
5月8日から新型コロナ感染症が5類感染症へ移行するのに伴い、これまでリモートを進めてきた勤務を出社に切り替える企業も多く見られます。
4月から様子を見つつリモートワークから出社に変わった職場も多く、出社に慣れないうちに連休入りした場合は適応障害が起こりやすくなります。
また新入社員は入社間もなく連休に入り、生活リズムが乱れると適応が難しい場合が予想できます。
会社員以外でも年齢を問わず、久しぶりに家族で外出したり友人知人と会ったりと、環境が変化し生活リズムが乱れた方も多いでしょう。
このような生活リズムの乱れこそが5月病の主たる原因と考えられます。
それぞれ自身のGWの計画を基に対策をとっていただき、連休明けを是非乗り切っていただければと思います。

孫子の兵法に「敵を知り、己を知らば、百戦危うからず」というくだりが出て来ます。
この意を汲んで、5月病の原因を知り、その対策を万全にすることで、5月病に罹らないように出来ることを読者の皆さんに知っていただければ幸いです。

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