人間関係リセット症候群って何?

さて、今回は「人間関係リセット症候群」のお話しです。

巷では最近「人間関係リセット症候群」と呼ばれる現象がチラホラ見受けられるようになってきたとニュースで耳にしました。
果たしてこれはどんな症状で、どう治療すればいいのか興味がでてきたので、少し調べてみました。
今回は3回に分けて、第1回は、「人間関係リセット症候群」の方がやりがちな行動とは具体的にどのようなものなのか、5つのパターンをご紹介します。
第2回は、「人間関係リセット症候群」になりやすい人の特徴に触れてみたいと思います。
第3回は、「人間関係リセット症候群」になってしまう原因を探ると共にその改善方法についてご紹介したいと思います。

「今までの人間関係をすべてリセットしたい」
「自分のことを誰も知らない新しい世界で生活してみたい」
「衝動的に人間関係を断ち切ってしまうくせを改善したい」
と、思っていれば「人間関係リセット症候群」と呼ばれているものかもしれません。

それでは「人間関係リセット症候群」とは一体何かからご紹介しましょう。

「人間関係リセット症候群」とは、「人の心理状態を表した造語」のひとつです。
「人間関係リセット症候群」というと、呼び名に”症候群”がついているためうつ病のような精神病であるイメージを持つ方もいるかもしれません。
しかし、「人間関係リセット症候群」は、治療が必要ないわゆる私たちが口にしている病気のことではなく、人間が陥りがちな心理状態を表した造語のひとつです。
そのため、「人間関係リセット症候群」の特徴のある人が病気であるわけではありません。
現代では、LINEやSNSなどインターネット上で24時間コミュニケーションをとることが可能になっています。
連絡をとりたいときにとれることは大変便利なことですが、その反面常に誰かとつながっていることにストレスや負担を感じてしまう人もいます。
最近は、そうした常に誰かとつながっている状態に疲れてしまって、ある日突然連絡先を変更したり、引っ越してしまったりといった行動をとってしまう人がいます。
このような人のことを指す言葉として、「人間関係リセット症候群」という言葉が使われるようになってきました。

では、「人間関係リセット症候群」の具体的な症状について、その行動パターンから分析していきましょう。
ここでは、「人間関係リセット症候群」の人がやりがちな5つの行動パターンをご紹介します。

1 繰り返し転職する
会社や職場は多くの社会人にとって、人間関係の中心となっている場所のひとつです。
「人間関係リセット症候群」の傾向がある人は、繰り返し転職をすることで今の人間関係を断ち切ろうとしがちです。
また、今まで一緒に働いてきた同僚や先輩に対しても、新しい連絡先などを教えないなどの行動もとってしまう傾向があります。
仮に連絡先を教えたとしても、連絡を返さないなどの信頼を失いかねない行動をとるケースも考えられます。

2 SNSをすべて削除する
「人間関係リセット症候群」に陥った人のよくある行動のひとつに、前触れもなくSNSをすべて削除することが挙げられます。
仲のいい友達や知り合いのSNSが急になくなってしまったら、誰だって心配になりますよね。
予告もなくいきなりSNSをすべて削除してしまう心理の裏側には、
・ネガティブな出来事があってすべてが嫌になった
・周りの人から心配されたい
・単純に誰かに嫌なことをいわれた
などが考えられます。
たまにアカウントをリセットしたくなるのは誰にでもあてはまることですが、何度も削除しては新規アカウントを開設してということを繰り返している人は、「人間関係リセット症候群」である可能性が高いでしょう。

3 LINEでの連絡を断ち切る
私たちのコミュニケーションツールとして欠かせないLINE。
今や、使っていない人はほとんどいないのではないでしょうか。
「人間関係リセット症候群」の人はLINEでも、今までつながっていた人をいきなりブロックしたり、はたまた削除したりと、連絡を突然断ち切る行動を起こしてしまいがちです。
削除した本人は平気であっても、いきなり連絡がとれなくなった相手には「どうしたんだろう」と迷惑や不安・心配をかけてしまうこともあります。
場合によっては、相手に対して「縁を切られた」と傷つけてしまうこともあるのではないでしょうか。

4 誰もいない新天地へ引っ越す
「人間関係リセット症候群」の人のなかには、とにかく現状を変えたいと思い、自分を知っている人がいない新天地へと引っ越す人もいます。
知人がまったくいない環境に身をおくことで、人間関係をリセットしたいと考えているのでしょう。
また、人によっては縁を切りたい人が近くに住んでいることや、自宅の住所を知られていることが原因で引越しを考える人もいます。
このような場合は、新天地を求めているのではなく、対象の人との関係を断ち切りたいと考えての行動をしている可能性が高いといえます。
いずれにしても、今の環境を変えたいという心理から、人間関係をリセットしようと考えているのでしょう。

5 音信不通になる
知人に対して「LINEや電話は通じてはいるけど、いつまで経っても既読がつかなかったり、電話がつながらない」といった経験がありませんか?
このような突然音信不通になってしまう事例も、「人間関係リセット症候群」の人が起こしがちな行動のひとつです。
本人は人間関係に疲れてしまっているため、誰からの連絡も返したくないと思っているのでしょう。
今は誰とも連絡をとりたくないと思っているからこそ、友達や親戚などの身近な人であろうとも、突然音信不通になってしまうことがあるのです。

以上が「人間関係リセット症候群」の人がやりがちな5つの行動パターンです。
当てはまる方が近くにおられませんでしょうか。
次回は「人間関係リセット症候群」になりやすい人の特徴について深掘りしたいと思います。