マインドフルネス

さて、今回は「マインドフルネス」についてのお話しです。

コロナ禍において、リモートワークやオンライン授業が普及し、集中できないという社会人や大学生の声をよく聞きます。
一方、スティーブ・ジョブズが実践していたというマインドフルネス瞑想は、ストレス軽減や集中力アップの効果があると話題になっていると聞き及んだので、マインドフルネスとは果たしてどういったものなのか、そしてその効果はコロナ禍の状況においてどの程度効果があるのかなどを掘り下げてみました。

■コロナ時代に適応せよ!
リモートワークが我々に引き起こした影響とは?
○リモートワークは実はストレス
コロナウイルスによりリモートワークやオンライン授業が普及しました。
実はリモートワークに疲労やストレスを感じる方は多く、Yahooニュースの記事によると「在宅勤務、在宅学習による疲れを感じますか?」の質問に対して63%もの方が「はい」と回答しています。
また、同記事では在宅勤務、在宅学習により3割の方が集中力、意欲、生産性の低下を感じているとも紹介されています。
このように多くの方がストレスを感じるだけでなく、集中力の低下も実感しているのが今の在宅勤務、在宅学習の現状です。

○リモートワークによる心の疲弊
ではなぜ在宅勤務、在宅学習だとストレスを感じるのでしょうか。
大きな理由として、リモートワークでは公私の境目が曖昧なことが挙げられます。
リモートワークはプライベートな空間で仕事や勉強が完結してしまいます。
このためオンとオフの切り替えがうまくいかず、心に大きな負荷をかけることになってしまうのです。
その他にも、困ったことを近くの方に聞けないといったストレスや、1日中家にいるためスマホを触り続けてしまうSNS疲れも、リモートワークによる心の疲弊を加速させています。
このようにリモートワークで疲れが抜けない、集中できない原因は心が疲弊している場合が多いと言われています。

■Googleやゴールドマン・サックスでも研修に取り入れられているマインドフルネスとは!?
○「今この瞬間に集中しありのままを受け入れる」という考え方
Google、ゴールドマン・サックス、フォードなどの大企業が社員研修の一環として取り入れている「マインドフルネス」。
マインドフルネスの考え方は世界中で受け入れられ、日本でもYahoo、リクルート、トヨタ自動車などの会社が研修に取り入れています。
このマインドフルネスとはどういうものなのでしょうか。
マインドフルネスに関してはさまざまな解釈がされていますが、大きく2つの要素に分けることができます。
①今に集中する
私たちは日常生活の中で過去への後悔や未来への不安などの思考にとらわれがちです。
こうなってしまうと多くの思考を浪費することとなり、結果的に脳の疲労や集中力の低下につながります。
マインドフルネスの今この瞬間だけに集中するという考え方は、無駄な思考を省き集中することに役立ちます。
②評価をせず受け入れる
私たちは普段、無意識のうちに目の前の出来事や他人を良い、悪いなどと評価しがちです。
しかしこの評価は自分の固定観念からつくられていることも多く、ありのままを受け入れる妨げになってしまいます。
自分が無意識のうちに評価していることに気付くことで、物事をありのままに受け入れるといった適切な対応が可能となります。

○集中力が50%アップ?
マインドフルネス瞑想が心に良い科学的根拠とは?
マインドフルネスの考え方がここまで世界中の企業に受け入れられるのは、この考え方が誰でも実践できるほか、ストレス軽減や集中力の強化の効果が得られると研究により認められたためです。
・ストレス軽減
 マインドフルネス瞑想では普段頭に浮かべている雑多な思考を整理することで、脳をリラックスさせます。
 リラックス状態になることで副交感神経が優位になります。
 交感神経と副交感神経のバランスが整うことでよく眠れるようになるほか、緊張状態の緩和や不安の減少につながり、結果的にスト レスの軽減に効果があります。
・集中力アップ
 アメリカ・ウェイクフォレスト大学医学部の研究では、1日20分のマインドフルネス瞑想を4日間行うことにより、集中力が最大で50%アップしたことが発表されています。
 他にもカナダのブリティッシュ・コロンビア州の公立校ではマインドフルネス瞑想の効果で、生徒の成績が上がったという研究結果があるそうです。
 このようにマインドフルネス瞑想により、集中力や注意力を持続する能力をアップする効果があると報告されています。

○やり方
では、マインドフルネス瞑想のやり方について紹介します。
基本的には以下の3ステップとなります。
【STEP1】 姿勢を整える
 椅子や床に座り、頭、首、背筋が一直線になるように姿勢を整える。
【STEP2】 呼吸を整える
 目を閉じて深呼吸をしてから呼吸に集中する。呼吸を整える。
【STEP3】 こころを整える
 浮かんでくる思想や雑念に意識を向け、素直にそれを受け入れて瞑想を続ける。
※1日1回で最初は1回10分から行う。
 慣れていけば徐々に1回30分まで伸ばしていく。

■マインドフルネス瞑想を実践することで得られる効果・メリットとしては5つあります。
○集中力が高まる
前述したように、マインドフルネス瞑想を行うことにより集中力が高まると言われています。
雑多な思考を捨てて深く集中することにより集中力がアップし、それに伴い記憶力とスピードも高まるため、作業や学習の効率化が図れるようです。
また、何度も繰り返すことで自然と集中力が増していくようになると言われています。

○ストレス解消
マインドフルネス瞑想には、ストレス軽減の効果もあると言われています。
呼吸に集中することで、恐怖や不安をつかさどる扁桃体(へんとうたい)と呼ばれる脳の部位の活性化を抑え、ストレスが緩和されていきます。
日常的にマインドフルネス瞑想を実施することで、ストレスに関係する遺伝子も減少するようです。

○よく眠れるようになる
眠りの質が悪い原因のひとつに、自律神経の乱れがあるとされています。
マインドフルネス瞑想を実施することで交感神経と副交感神経のバランスが整い、よく眠れるようになります。

○抗炎症効果
マインドフルネス瞑想には、抗炎症効果もあるとされています。
不安や恐怖を感じることで交感神経が優位になり、体にも影響を及ぼすと言われていますが、マインドフルネス瞑想をすることによって自律神経のバランスが整い、前述の快眠と共に抗炎症効果も得られるようです。

○自分を思いやることができる
マインドフルネス瞑想はネガティブな思考を素直に受け止めることができ、自分を思いやることができるようになります。
たとえば、嫌な出来事により悲しいと感じた時、無理に感情をコントロールしようと思っても結果的に我慢するだけになってしまいます。
しかし、マインドフルネス瞑想をすることでどのような感情でも素直に受け止められ、自分をケアしようと考えられるようになります。

■マインドフルネス瞑想はメリットだけでなく、デメリットもあります。
 実践する前に必ず確認しておきましょう。
○瞑想・リラックスが難しい
マインドフルネス瞑想は、やり方を覚えても誰でもすぐにできるものではありません。
そのため、瞑想・リラックスが難しいというデメリットがあります。
最初は慣れないこともありますが、何度か続けることで瞑想・リラックスができるようになるでしょう。
また、自己流で行っている場合は、何度繰り返してもうまくできないこともあるため、正しいやり方を身に付けることが大切です。

マインドフルネス瞑想の正しいスキルを身につければ、心身への良い効果が発揮され、日頃の生活において集中力が増し、頭の中が明晰になり、心の安定と強さを得ることが出来ます。
読者の皆さんも、マインドフルネス瞑想を習慣として継続することで、しなやかで強く美しい心を育んでいただきたいと思います。
きっと、内面から滲み出す本質的な美しさとは、日々の生活において、健康的な心持ちから、生まれてくるのではないでしょうか?
マインドフルネスは、人生といったひとつの旅を楽しむための大切なツールになるといえます。