「40代から学び直し 資格に挑戦」という記事

さて、今週は1月15日の日本経済新聞の掲載記事をご紹介します。
題名は「40代から学び直し 資格に挑戦」と銘打ったランキングの話です。

まずは具体的なランキングを1位から10位までご紹介しましょう。

1位 中小企業診断士
 中小企業の経営課題全般について診断・助言する国家資格で、官民に渡り活躍の舞台が幅広くある資格と言えます。
 主な業務は相手先の経営陣と一体になって成長戦略を策定することです。

2位 社会保険労務士
 社会保険労務士法に基づく国家資格で、昨今の働き方の変化で、業務の需要が増加しています。
 採用から退職まで幅広く労働法務全般、公的年金・保険についての相談が主な業務です。

3位 ITストラテジスト試験
 経営戦略に情報技術(IT)を取り入れる高度IT人材向けの国家資格です。
 「デジタルトランスフォーメーション(DX)」への関心が高まる中、CIO(最高情報責任者)やITコンサルタントが目指す資格で、今後の企業経営で最も有効な資格のひとつです。

4位 情報セキュリティマネジメント試験
 安全にITを利活用するための基本的知識・技能を身に付けた者であることを 証明する国家資格です。
 この資格は外部からのサイバー攻撃だけでなく、情報漏洩などの内部不正からも組織を守ることが目的とされています。

5位 応用情報技術者
 高度IT技術者の一歩手前で、基礎を身につけたエンジニアが力量の更なる向上を証明するための国家資格で、技術から管理、経営まで幅広い知識と応用力が試されます。

6位から10位は資格名のみを挙げます。

6位 ファイナンシャル・プランニング技能検定(2級以上)
7位 日商簿記検定(2級以上)
8位 技術士
9位 宅地建物取引士
10位 ビジネス実務法務検定試験

以上が専門家が選んだ「学び直し」に役立つ資格ランキングです。

このランキングを分析された専門家のコメント等を紹介します。

ジョブ型雇用(働き手の職務内容をあらかじめ明確に規定して雇用する形態のこと)など新しい働き方に触発され、ビジネスパーソンが専門能力を磨くリスキリング(学び直し)に強い関心を寄せています。
選ばれた資格は、40代からでも取得を考えてほしい資格がランキングされています。
トップ10には中小企業診断士など定番の経営・法務資格だけでなく、IT・技術系資格が4つも入っています。
IT・技術系資格では企業のDX推進を支えるITストラテジストや情報セキュリティマネジメント試験が目を引きます。
応用情報技術者は中堅プログラマーやシステムエンジニア(SE)向けと考えられてきた資格ですが、昨今はビジネス環境の変化に柔軟に対応するため、システムを内製化(外部に委託していた業務を自社で行うこと)するニーズがあるようだとの分析がなされています。
このランキングに関わった専門家の話として、「資格取得についてはこれさえ取れば何とかなるという資格はほとんどなく、中高年の場合は特に今までの経験と掛け合わせができるかがポイントとなります。」と合わせ技の必要性を強調されています。

シニア世代の方々にとって、学習や経験値を積むための残された時間は若年者よりも短く、資格の特徴や合格までに必要な時間と費用、仕事で活かせるかどうかなどをしっかりと確認することが大切です。
社内でのキャリアアップ、転職、兼業、セカンドキャリアなど自分は何を望んで資格取得を目指すのか、今一度十分に考えたうえで動き始めることが重要なファクターとなるのではないでしょうか。


ご紹介した10位までの資格だけでなく、この世の中には多種多様な資格が多数存在します。
ご自身の将来を見据えた資格取得に挑戦しそれを獲得することで、人生設計の選択肢を増やしていこうではありませんか!
「そう、やるなら今しかない!」「動こう!」と思った今この瞬間が、みなさんの一生で最も若いのですから!