発酵食品で腸内環境を改善しましょう

さて、今回の話題は、健康面や美容面に効果があるといわれる「腸活」。
「腸活」とは、バランスのいい食事、適度な運動、質のいい睡眠などによって腸内環境(「腸内フローラ」)を整えることをいいます。
腸内には数100兆個もの細菌が生息しているといわれていて、顕微鏡でのぞくと菌種ごとの塊となって腸の壁に隙間なくびっしりと張り付いていて、お花畑(flora:フローラ)のように見えることから「腸内フローラ」と呼ばれています。
私たちの健康に直結していることが分かってきた「腸活」の肝の部分と言える「腸内フローラ」。
今回は、2月25日配信の「腸活のススメ!」をおさらいしながら、「腸活」に良いと言われている発酵食品によって腸内環境を整えようをテーマに考察をしていきたいと考えています。

さて、腸の健康を保つこと=「腸内フローラ」を整えることが免疫力を高める鍵ともいわれていますが、先のメルマガでもお伝えしているとおり、そのためには腸内の善玉菌を増やすことが大変重要なポイントとなります。

「腸内フローラ」を整えるために、まずは毎日の食生活を見直してみましょう。
善玉菌を増やす食べ物を積極的に取ることが、「腸内フローラ」を整える第一歩です。
ここで登場するのが今日のテーマである善玉菌を含むぬか漬けやキムチ、味噌、酢、納豆、ヨーグルトなどの発酵食品です。
そしてこれらの発酵食品をを日々の食事に取り入れるのがポイントです。
また更に、これらの善玉菌を含む食品は、海藻・キノコ類や果物、野菜類(大豆、玉ねぎ、ごぼう、ねぎ、ニンニク、アスパラガス)といった善玉菌のエサになる食物繊維やオリゴ糖を含む食品と組み合わせて取ることで、善玉菌を数多く育て、より効果的に腸内環境を整えてくれます。
ただし、発酵食品を食べたからといって、すぐに効果を期待してはいけません。
意識的に発酵食品を取り入れ、継続するようにすることが肝要と言えます。
「継続は力なり!」です。
読書の皆さんには、「腸活」の第一歩は発酵食品にありということがご理解いただけたのではないでしょうか。

それでは、発酵食品の重要性を押さえていただいた上で、大腸を労っていくため必要なことについて深掘りしていきましょう。
腸は大変デリケートな器官で、食生活の乱れやストレスなどの影響を受けやすいといわれています。
つまり、一人ひとりが自分自身の生活習慣に気をつけることやストレスマネジメントを行うことで、腸のトラブルを防いだり、改善につなげたりできるという訳です。
普段の生活習慣を見直して、腸にやさしい毎日を送ることがまず大切だと言えるでしょうね。

また、普段の生活で考えていただきたいことは、腸にやさしい食事をしていただきたいことです。
腸のトラブルが起こる原因の一つに、「腸内フローラ」の乱れがあります。
健康な腸には、腸内細菌である「善玉菌」や「悪玉菌」などが一定のバランスを保ちながら存在しています。
しかし、そのバランスが乱れ、悪玉菌が優勢な状態になると、腸に残っている食物の腐敗が進み、悪臭のするガスが発生します。
また、病原菌の増殖を抑える力として働いている免疫細胞の活性化が低下してしまい、感染症を引き起こす可能性が高くなるなど、体全体に悪影響を与えてしまいます。
毎日摂る食事だからこそ、食事内容によって善玉菌が増えて悪玉菌が減ったり、逆に悪玉菌が異常に増加するなど、バランスが変化します。
悪玉菌が優勢になる主な原因としては、加齢によるビフィズス菌の減少、たんぱく質や脂質に偏った食事、ストレスなどがあります。
腸が健康で、働きやすい環境にするためには、「腸内フローラ」のバランスを善玉菌優勢に保つことが欠かせません。
こうしたことから、善玉菌を優勢にする食事を摂るように心がけましょう。

では、善玉菌を優勢にする食事にはどういったものがあるのでしょうか。
2月26日配信分のおさらいになってしまいますが、大きくふたつの方法があります。
ひとつ目は、ヨーグルトや納豆、麹のように乳酸菌やビフィズス菌の生きた良質な菌を含む食品を毎日続けて摂取するプロバイオティクスです。
毎日欠かさずに摂取し続けることで、胃酸で死滅せずに大腸までたどり着ける新手の善玉菌が増えていくことになります。
こうなれば、腸内環境は善玉菌優勢の状態を維持できることになります。
ふたつ目は、腸内にいる善玉菌の栄養源となる成分を摂取するプレバイオティクスです。
具体的には、オリゴ糖を含む食品や食物繊維などがあります。
これらの食材を一定以上摂取することにより、腸内細菌の中で低級脂肪酸(酢酸、プロピオン酸、乳酸及び酪酸)が産生され、腸内環境は弱酸になり、弱アルカリを好む大腸菌などの悪玉菌の増殖を抑制することができるといいます。
この結果健全な腸内環境が保たれることになり、潰瘍性大腸炎や大腸がんの予防や、症状の悪化を抑制する効果があるといいます。
このふたつを、どちらに偏ることもなく摂取することが大切です。
当然のことですが、規則正しくバランスのとれた食生活を送ることは重要ですが、食事内容に限らず、食べるタイミングも腸に影響を与えます。
忙しいなどの理由で、食事を抜いたり、食事をする時間が不規則だったりすると、体のリズムが乱れて腸の働きが悪くなります。
さらに、食事量や水分摂取量が極端に少ない場合も、働きが低下するので便秘につながります。
規則正しく、バランスのとれた食生活を送ることが大切でしょう。

以上のようなことから、腸内環境を改善し、免疫力向上の効果が期待できる発酵食品を普段の食事に積極的に取り入れていくことで「腸活」が進み、皆さんのQOLの向上に寄与することとなるでしょう!
「腸活」で目指すwell-beingを叶えましょう!(ま)