成長する親、教えてくれる子どもたち

こんにちは、盲目のセラピスト・亀ちゃんです。
前回は「我以外皆我師(われいがいみなわがし)」という言葉をテーマに、娘から学んだ「31回はあきらめない」という教えについて書きました。今回は、息子から学んだことについてお話しします。

我が家では、子どもたちが幼稚園の頃から「家のお手伝いをしたご褒美」としてお小遣いを渡すルールを作っていました。姉と弟、二人に頼んだのは、「洗濯物を取り込んで片付けること」と「お風呂を洗うこと」。最初は日替わりで交代していましたが、その後は週替わり、さらには月替わりと、交代する間隔が変わっていきました。
弟が姉に「風呂の当番はお姉ちゃんだろ?」なんて指摘する場面もあったりして、微笑ましいものでした。

やがて娘が中学生になり、部活動のため帰宅が遅くなってきました。私の知らないところで、娘は「月のうち半分は自分でお弁当を作る」と決めて、毎朝5時に起きて作っていたようです。その後、ラジオの英会話講座も聴いていて、時間に追われる生活をしていました。そんなある日、娘は「前のように家の仕事をするのは難しい」と、家族に相談しました。

すると、弟が「じゃあ、姉ちゃんの分も僕がやろうか?」と申し出てくれました。
私は「優しいなぁ」と感心していましたが、娘は「でもね、来年はヒロ(弟)も中学生になるから、同じようにはできなくなるよ」と言いました。
私も「そりゃ、そうだなぁ」と黙って聞いていました。すると、息子は一言、「それ、来年に考えたらいいやん!」と返し、私は思わず「なるほどねぇ」と、息子の柔軟な発想に感心しました。

もう一つ、息子に関する夏休みの思い出があります。彼が中学 1年か2年の頃、夏休み最終日の8月31日の夜に、私はリビングのソファでうっかり寝てしまい、ふと目を覚ましたのは深夜2時頃。息子はまだ宿題か何かをしていました。ちょっとからかってやろうと、「ヒロ、長かった夏休みも終わっちゃったね」と言ったら、彼は「まだまだっ!」と一言。確かにあと6時間は残っていると気づき、私は「参りました!」と、素直に頭を下げました。

子どもたちは、小さな私の先生のようです。

子どもたちはいつも私の予想を超えた視点や発想を見せてくれます。小さなことであっても、素直な心と柔軟な考え方を持つことで、新たな発見や学びが生まれると気付かせてもらいました。生徒の父