エイジテック(Age Tech)って何?

さて、今回はエイジテック(Age Tech)についてのお話です。

超高齢化社会を迎え、高齢者を支える「エイジテック」が注目されています。
エイジテックとは、高齢化社会の課題を解決するテクノロジー、又はテックサービスのことをいいます。
特に今、注目される背景には、AI(人工知能)やIOT(モノのインターネット)等、急速なテクノロジーの進化に伴って、個人がデジタル化又はDX化(デジタルトランスフォーメーション)の恩恵を受けやすくなってきたことがあります。

先日、2020年国勢調査の確定値が総務省より公表されました。
この国勢調査は、人口や就業実態などを把握するため5年に一度実施する調査で、日本に3ヶ月以上住む外国人も含まれ、日本に在住する全員を対象にしているため、調査の結果が最も実態に近いとされています。

現在、日本の総人口は1億2614万6099人で、5年前から94万8646人減少しています。
今回の国勢調査で、日本の少子高齢化もより鮮明となり、14歳以下人口は過去最少の1503万1602人、65歳以上人口は過去最多の3602万6632人となりました。
そして、日本の世帯数は5583万154世帯となり、前回調査に比べ4,5%増えていますが、一人暮らしの方が世帯全体の38,0%を占め、世帯の単身化が一段と進んでいます。
又、高齢化率は28,6%で過去最高を更新、単身高齢者は671万6806人に増え、65歳以上の高齢者5人のうち1人が一人暮らしとなっています。

一人暮らしの高齢者は、同居家族がいないので家族以外の支援が必要となります。
また、遠隔地にいるお子さまが高齢の親御さんを遠隔見守りするなど、様々なニーズが生じており、今後は、家族の形の多様化を踏まえた社会のあり方の追求、持続可能な生活基盤づくりが急務となっているところです。

このような、超高齢化社会の様々な課題を解決するため、進化するテクノロジーによってサポートできる点は多く、「エイジテック」が大いに期待されるところです。

特に医療や介護分野については、QOLの維持、医療コストの増大や介護人材の不足等の課題も多く、エイジテックの世界市場規模は、2025年には約300兆円近くまで膨らむという試算までされているほどです。

ここで一つ、具体的な「エイジテック」の優良サービスをご紹介させていただきます。

先月、「ウェルエイジング経済フォーラム」が主催する、日本初のエイジテック2021アワードにおいて優れた取組みが評価され、最優秀賞である「エイジテック2021賞」に輝いたテックサービスがありました。

ウェルエイジング経済フォーラム: https://www.wellaging-forum.org/

それは、株式会社リクシスが展開する【仕事と介護の両立支援プログラム「LCAT」】及び、【ご家族の幸せを勝手に追求するバーチャルペット「おせっかいネコ」】の両サービスです。

今回、100件以上に及ぶ候補の中から選定された株式会社リクシスの取組みは、まさしく、超高齢化社会の包摂性やWell-beingを高めるエイジテックそのものです。

おせっかいなバーチャルネコが、被介護者と介護する家族(ケアラー)の間に介在し、コミュニケーションをサポートするデジタルツールと、エイジングリテラシーを向上させ、ビジネスパーソンの介護リスクを低減させる研修LCAT(エルキャット)の2つが合わさった取組みが評価されました。

株式会社リクシスは、「つながりと情報で幸せな長生きを実現する」というミッションを掲げ、介護の予防と、介護が必要となった場合のご家族、関係者も包含した介護者(ケアラー)のQOLの向上を目指しているスタートアップ企業です。

株式会社リクシス:https://www.lyxis.com/

団塊の世代が後期高齢者となる2025年、団塊ジュニアが後期高齢者となる2050年に向けて、健康寿命を延ばし、介護を予防するための取組みは、高齢先進国、日本の最も重要な課題です。

これからも、このような優れたQOLの向上に役立つ「エイジテック」商品・サービスが開発され、超高齢化社会の課題解決につながっていくことは、大変心強いことです。
ぜひ読者の皆さまに情報としてお伝えし、少しでもお役に立つことができれば幸いです。