あなたの周りの人の幸せ

こんにちは。ウクレレ講演家・盲目のセラピスト、亀ちゃんです。
今回は「テレビから学んだ大切なこと」についてお話しします。
私が目が見えなくなると言われたとき、「カウンセリング」の勉強を始めました。

勉強を始めて約1年が経ったある日、ふとテレビから流れてくる言葉に耳を傾ける機会がありました。
その番組では、外国の年配の男性が子供たちにお話をしていました。私は知らなかったのですが、その方は世界的に有名なチェロ奏者、ミッシャ・マイスキーさんでした。
彼は音楽について様々な話をしていましたが、その中で「私はチェロを演奏するとき、聴いてくれる人の幸せを思いながら演奏しています」と語っていました。
そして、こう続けられました。「皆さんが将来どんな仕事に就くかにかかわらず、あなたの周りの人が幸せになることが、あなた自身の幸せです」と。その言葉が私の心に深く響きました。

しばらくして、小学4年生の娘が「今度、父親参観日があるんだけど、宿題でお父さんにインタビューするように言われているの。答えてくれる?」と尋ねてきました。
娘の質問の1つ目は「お父さんはどんな仕事をしているの?」でした。「コンピューターのシステムを作る仕事だよ」と答えました。
2つ目の質問は「どんな時にしんどいと思いますか?」。「仕事の締め切りが迫っているのに、なかなか進まない時はしんどいね」と答えました。
3つ目の質問は「どんな時にやりがいを感じ、嬉しいですか?」。「お父さんが作ったシステムを使ってくれた人が、とても楽になって助かったと言ってくれた時に嬉しいね」と答えました。
そして参観日に私も学校に行きました。宿題の発表の時間になり、娘や何人かの子供たちが発表していました。その中の一人が「うちのお父さんはコックさんです。お客さんに“美味しかったよ”と喜んでもらえた時に嬉しいです」と話していました。
次の子は「私のお父さんはタクシーの運転手さんです。間に合いそうになかった電車に間に合って“おかげで助かりました”と喜んでもらえた時に嬉しいです」と話していました。

これらの子供たちの発表を聞きながら、私はまさにミッシャ・マイスキーさんがおっしゃった「あなたの周りの人の幸せが、あなた自身の幸せになる」という言葉を実感しました。そこで私は、「カウンセリング」の勉強を頑張って、出会う人たちが幸せになる
お手伝いをしようと強く決意しました。
その決意を持って、目が見えなくなった後も、カウンセリングや塾、そして講演活動を通じて、人々が新しい幸せの入り口を見つけるお手伝いができることに、喜びと感謝を感じています。また、私の盲導犬シエルも、そばにいてくれるだけで人々を幸せにして
くれる素晴らしい存在です。 にこっ! 幸せの入り口屋 亀ちゃん