「聴く」サービス色々
さて、今回の話題は、若者から高齢者までが幅広く利用されている「聴く」サービスについてです。
読者の皆さんは「聴く」サービスと聞いて頭の中に何を思い浮かべますか?
そもそも「聴く」というのは、BGMを「聞く」という時の「きく」ではなく、好きな楽曲を耳をそばだてて「聴く」時の「きく」のことで、能動的・意図的にきこうとする様子を表していて、こういった場合に「聴く」という漢字が使われます。
これからご紹介することは、ユーザーが「聴く」意思を持った行動をする場合を中心とした昨今のサービスについてのお話しです。
では、日本経済新聞に掲載されていた聴くサービスの5つの分類をご紹介するとともに、それらの持っている特徴や主なサービスを紐解くことにいたしましょう。
1 音声SNS
【特徴】
・雑談をしたり、議論を聞いたりと声で交流する
・個人での開催も可能
・リアルタイム
・無料
【主なサービス】
・Twitterスペース
2021年5月から運用が始まった、短い文章や画像などを投稿してリアルタイムで交流するTwitterの新機能
・Clubhouse
「世界中の人が気軽に話し合える場所を提供する」をコンセプトに、友人や見知らぬ人とラジオのような会話を楽しんだり、気軽に 飛び入りで参加したりができるサービス
2 音声配信プラットフォーム
【特徴】
・個人や有名人、専門家などがアプリ上で配信した音声を聴取できる
・個人での配信も可能
・無料と有料配信がある
・リアルタイムもある
【主なサービス】
・Voicy
審査を通過したパーソナリティによる配信や、新聞、雑誌などの記事の音声配信を聞くことができる
・stand.fm
どこにいてもスマホひとつで気軽に音声配信ができ、ライブ配信と収録放送のどちらも配信が可能
だれでも簡単に自分の音声配信チャンネルを開設することができる
3 インターネットラジオサービス
【特徴】
・ラジオ局などが運営
・原則は無料
・リアルタイムもある
【主なサービス】
・radiko
今いるエリアで放送しているラジオ局を パソコンやスマートフォンで聴くことのできるサービス
タイムフリー機能(有料サービス)を使えば、 過去1週間以内に放送された番組を聴くことができる
4 ポッドキャスト
【特徴】
・ネット上に公開配信された音声番組を専用アプリなどで聴取する
・多くは無料
【主なサービス】
・Spotify
Spotifyアプリでのみ再生ができる、世界中のクリエイターによる数千万もの音楽やポッドキャスト、ビデオを楽しめるデジタル配信サービス
・Apple Podcast
「iPod」と「broadcast」が組み合わさった造語で、インターネットを通じて配信される音声や動画をモバイルデバイスで視聴できるサービスやインターネット上に公開する手段のことです
・Google Podcasts
お気に入りの番組の最新エピソードを再生したり、おすすめのポッドキャストを見つけたりできるほか、ユーザーの再生に関する行動履歴(再生アクティビティ)を管理することもできます
5 オーディオブック
【特徴】
・本を朗読した音声を聴ける
・有料
・聴き放題プランあり
・一部の公共図書館での貸し出しもある
【主なサービス】
・Audible
プロのナレーターの朗読で、オーディオエンターテインメント・情報・教育関連のコンテンツを制作・配信しているサービス
・audiobook.jp
プロのナレーターや声優が書籍を読み上げてくれる「耳で聴く本」のことオフライン再生が可能で、移動中や作業中など「いつでもどこでも」「効率的に」本を聴くことができる
このように、数々の「聴く」サービスが日本だけではなく全世界を股にかけて広がっています。
音声サービスの裾野が広がってきた背景としては、ひとつには提供される番組のクオリティの向上や提供数の多さにあるといえます。
ふたつめには、近距離無線通信のブルートゥースを利用するワイヤレスイヤホンやスマホなどと繋げて音声を出すスマートスピーカーなどの聴く道具の進化も一役買っているようです。
これからは、自分にあったサービスを選択して、家事や通勤時間に「ながら聴き」でスキマ時間を充実させては如何でしょうか。
全ての人に平等に与えられた一日の時間は24時間です。
それを如何に上手に使うかは、読者の皆さんの腕次第です。
「ながら聴き」をひとつの手段として、有意義なスキマ時間に仕立てて行きましょう!